流し満貫(ナガシマンガン)とは?
捨て牌がすべて一九字牌の時に成立する役。自分の河の捨て牌から他家の誰からも鳴かれ無い事が条件。もちろん正式ルールではなく、ローカルです。
麻雀は1局の終了は、誰かが上がるか流局になる時です。特に牌山の最後まで終わった時には、ホッとする人もいると思います。
そんな時に、「流し満貫です。」と言われて上がられるとショックですよね。流し満貫は、麻雀の役の中でも特殊な役です。
その出現頻度は、役満の四暗刻、国士無双などよりも低くなっています。とにかく少なくとも17枚以上の一九字牌を捨てて行かなければいけません。
これがなかなかのハードル高です。それだけに完成させた時の喜びもひとしおです。
今回は、変わった役の流し満貫の基本的なことやルールを説明します。流し満貫のチャンスに気が付けば迷わず狙っていくのも良いですね!
1.流し満貫(ナガシマンガン)の基本
流し満貫は、別名「么九振切」(ヤオチューフリキリ)とも言われる役です。ここでは、流し満貫の作り方の基本や注意点などを説明していきます。
流し満貫の細かいルールに関しては、後ほど詳しく説明します。まずは、流し満貫の基本を覚えましょう。
1-1.流し満貫とは?
流し満貫は、荒牌平局(コウハイヘイキョク)が基本の条件となります。更に自分の捨て牌が※么九牌(ヤオチューハイ)であることが追加条件です。
※么九牌(ヤオチューハイ) 数牌の一九と字牌のこと
荒牌平局というのは、最後のツモまで誰も上がらずに流局することをいいます。※途中流局をした場合は、流し満貫は認められません。
※途中流局(トチュウリュウキョク) 四開槓や四家立直などで局の途中で終了になること
また、自身の捨て牌を誰かが※副露(フーロ)しても成立しなくなります。流し満貫が成立した場合は、ルールによってその後の流れは異なります。
※副露(フーロ) ポン・チー・カンをすること。「鳴く」とも言う
■流し満貫の捨て牌の例
捨て牌は、1列6枚が基本です。誰からも副露をされなければ、17から18枚捨て牌した所で役が成立します。
1-2.流し満貫成立後の流れ
元々、流し満貫はローカル役なので、採用されないこともあります。また、得点に関しては、一般的には満貫扱いになります。
さて、成立後のやり取りはどうなるかを解説します。
ひとつは、「上がり」と判断をして、得点のやり取りをするルール。一方は、「上がり」と認めずに「ご祝儀」として、流局にするルールもあります。
■一般的な流れ
上がりのケース→
通常の上がり同様に満貫扱いで供託、積み棒もあればもらう
流局のケース→
満貫にはなるが、ご祝儀扱いで通常の流局扱いにする。供託はあってもそのまま。ノーテン罰符も通常通りやり取りする。
「上がり」と認める場合は、通常満貫として扱います。一方、流局となる場合は、違った流れになるので注意が必要になります。
実践で採用されている場合は、わかりやすく上がりとする場合が多いと思います。ご祝儀、流局扱いでは、点棒のやり取りが面倒になるからです。
ネット麻雀でも、流し満貫は意外と採用されています。「上がりか?ご祝儀か?」は別れるところです。
ちなみに
天鳳→流局扱い
MJ5→上がり扱い
麻雀格闘倶楽部→上がり扱い
など扱い方はいろいろです。
1-3.流し満貫の聴牌(テンパイ)の形
流し満貫は、自分の手牌で役にするタイプではありません。あえて、あげるのであれば、17枚捨て牌がある状態のことになるのでしょうか?
■流し満貫(ナガシマンガン)のテンパイ
【自分の河】
次の打牌が、「一九字牌」であれば、流し満貫が成立します。もちろん、他家がこの自分の河から副露をしていない条件になります。
1-4.流し満貫の注意点
流し満貫には、いくつかの注意点があります。ひとつは、流し満貫はローカル役だということです。
ローカル役によっては、採用をしていないこともあります。対局が始まる前に必ず確認をしておくことをオススメします。
ローカル役の採用頻度も役によって異なります。流し満貫は比較的、知られている役なので確認をしても特に問題のないローカル役です。
流し満貫でもうひとつ注意をしたいことは、放銃です。やはり、捨て牌が一九字牌に限られるので、他家に対して危険牌になることもあります。
役満というのであれば、ある程度無理も仕方がありません。流し満貫の場合は、満貫なので、あまり無理をする必要はないと考えられます。
例えばがドラの場合のケースです。自分としてはどうしても捨てたい訳ですが、ドラなので他家から「ロン!」されるケースも多いわけです。細心の注意が必要になります。
また条件として、他家から副露されないというものがあります。なので他家から鳴かれないような工夫も必要です。
後半になり、他家が「流し満貫をやってるな!」と気が付いた場合には、阻止しようとするはずです。なので序盤から中盤は鳴かれそうな牌を捨て、後半は鳴かれないと思う牌を捨てることが大事です。
2.流し満貫はこんな時に狙おう!
流し満貫をねらう時は、配牌時に一九字牌がある程度あることが条件です。中張牌ばかりで※タンヤオや※ピンフがねらえそうな時は無理をする必要はありません。
あくまでも、配牌的には悪いと思えるような時にねらうべき役です。また、一九字牌の組み合わせによっては、手牌に残すことも考慮しなくてはなりません。
特に※国士無双やジュンチャンなどがねらえる時に無理に手を崩すことはありません。
流し満貫をねらうのは、あくまでも自分の手が悪い時が条件です。ねらえる役が他にありそうな場合は、流し満貫は最終的な戦術だと考えるべきです。
3.流し満貫の予備知識
流し満貫の基本的な上がり方や役の特徴が理解できたと思います。ここでは、流し満貫の状況に応じたルールを説明していきます。
少々面倒なルールですが、ローカルルールなので、定まっていない部分もあります。簡単に言えば、採用時と不採用時のルールの違いだと考えて下さい。
3-1.流し満貫の由来や語源
流し満貫というルールは中国麻雀には、ありません。日本で作られたローカルルールになります。
確かに役の特徴を考えると日本人が考えそうなルールだと思われます。完全な不利な状態から起死回生の逆転劇は、日本人に好まれそうな役です。
3-2.流し満貫のルール
流し満貫はローカル役です。ローカル役の割に採用率も高く、ルールにもかなりバラツキがあります。
3-2-1.ノーテン罰符の扱い
ノーテン罰符は、※荒牌平局の時にテンパイになっていない人に該当する罰符です。ノーテンの人は、テンパイの人に得点を支払う必要があります。
※荒牌平局(コウハイヘイキョク) 途中流局以外で最後のツモまで行った流局のこと
流し満貫を上がりと認める場合は、ノーテンにはなりません。従って、ノーテン罰符は採用されなくなります。
流し満貫をご祝儀、流局とする場合は、満貫払いの後に、通常通りノーテン罰符を採用します。規定通りに得点の受け払いが行なわれます。
3-2-2.リーチ棒の扱い
リーチをする時は場に1000点棒をリーチ棒として差し出します。このリーチ棒のことを供託リーチ棒といいます。
流し満貫を上がりと認める場合は、役を成立させた人がリーチ棒を受け取ります。流局にする場合は、通常通り場に供託リーチ棒を場に残します。
3-2-3.連荘(レンチャン)の扱い
蓮荘は、次の局も同じ親が継続することです。流局時に親がテンパイをしているか、親自身が上がった場合に連荘になります。
流し満貫を上がりと認める場合は、親が上がれば、そのまま親連荘で次の局に移ります。子が上がった場合は、連荘せずに次の人が親になります。
流し満貫をご祝儀、流局とする場合は、親がテンパイであれば、連荘となり次の局に移ります。親がノーテンなら、連荘せずに親は次の人に移動します。
3-2-4.複数人が上がった場合
※么九牌は、13種類×4枚で52枚あります。従って、複数の人が同時に流し満貫を成立させることも考えられます。
※么九牌(ヤオチューハイ) 一九字牌のこと。ちなみに2~8は中張牌という。
2人が同時に上がることを認めるルールを※二家和といいます。流し満貫を上がった時にも二家和を認めていれば、2人が上がることになります。
※二家和(リャンチャホー) 2人が同時に上がること。一般的にはダブロンともいう。
二家和のルールを採用していないのであれば、上家に優先権があります。3人が同時に流し満貫を達成した時も同様の考え方になります。
但し、※三家和のルールを採用している時は、流局になります。2人以上の流し満貫を認めている場合は、得点の受け払いが少々複雑になっています。
※三家和(サンチャホー) 3人が同時に上がると流局になるルール。
詳しくは下記サイトをご覧ください。
お悩みズバリ解消!麻雀の三家和(サンチャホー)の対処方法と正式ルール
通常のロンのように一人が払うわけではありません。上がった人も、もうひとりに得点を支払う事になります。
■2人が同時に流し満貫を上がった時の得点の流れ
東家(親)流し満貫成立
南家(子)流し満貫成立
西家(子)
北家(子)
この場合は、まず親である東家は、他家からそれぞれ+4,000点となります。南家は、東家から+4,000点と西家と北家から+2,000点ずつ受け取ります。
東家は、+1,2000点-4,000点で+8,000点
南家は、+8,000点-4,000点で+4,000点
西家は、-6,000点(東家に-4,000点と南家に-2,000点)
北家は、-6,000点(東家に-4,000点と南家に-2,000点)
実際に流し満貫を複数人が成立することは、殆どありません。ただ、可能性がある以上は事前にルールを確認する必要はあります。
3-3.流し満貫と国士無双(コクシムソウ)
流し満貫の条件には、捨て牌が一九字牌という条件があります。配牌時に一九字牌が多いのであれば、ねらいたくなる手もありますよね?
牌の種類にもよりますが、種類が多ければ、国士無双をねらうのも悪くありません。配牌時のバランスで戦術を考えても良いといえます。
■国士無双(コクシムソウ)
3-4.一九字牌が活躍する役
配牌時に一九字牌が多いとすぐに流し満貫を考えてしまう方。ちょっと待って下さい!一九字牌を中心にした役は数多く存在します。
流し満貫を考える前に、他の役がねらえることも考えてみましょう。ここでは、一九字牌が活躍をする役を紹介します。
3-4-1.役牌(ヤクハイ)
三元牌か自風牌及び場風牌を刻子か槓子でそろえる役です。は三元牌なので常に対象の牌になります。
自風牌(ジカゼハイ)は、自分の家の風のことですから、西家にいれば西です。場風牌(バカゼハイ)は、場の風になるので、東場なら東で、南場なら南になります。
一九字牌が多い時は下図のような手牌になるかもしれませんね。
■役牌(ヤクハイ) 面前・副露とも一翻役
下記サイトも参考にして下さい
3-4-2.混全帯么九(チャンタ)
チャンタは、雀頭と面子の全てに一九字牌を関連させる必要があります。面前でも副露をしても役は成立します。
■混全帯么九(チャンタ) 面前 二翻役 副露 一翻役
下記サイトもぜひ参考にして下さい!
3-4-2.純全帯么九(ジュンチャン)
ジュンチャンは、雀頭と面子の全てに一九牌を関連させる必要があります。面前でも副露でも役は成立します。
■純全帯么九(ジュンチャン) 面前 三翻役 副露 二翻役
3-4-3.小三元(ショウサンゲン)
小三元は、三元牌を利用した役になります。刻子か槓子で2面子そろえて、残りの1種類は雀頭になる必要があります。
■小三元(ショウサンゲン) 面前・副露 ※二翻役(実質四翻役)
※小三元は、二翻に必ず役牌が二種加わるので、四翻になります。
■小三元に関して詳しくは下記サイトをご覧ください。
3-4-4.混老頭(ホンロウトウ)
混老頭は、雀頭と面子の全てを一九字牌でつくる必要があります。必然的に全ての面子が、刻子か槓子になります。
役の特徴で、必ずトイトイか※チートイツと複合します。本来は二翻役ですが、実質四翻役になります。
■混老頭(ホンロウトウ) 面前・副露 四翻役
A.トイトイの形
B.チートイツの形
3-4-5.大三元(ダイサンゲン)
大三元は、三元牌の刻子か槓子をそろえる必要があります。他の面子に決まりはありませんし、副露をしても役は成立します。
■大三元(ダイサンゲン) 面前・副露 役満
3-4-6.国士無双(コクシムソウ)
国士無双は、一九字牌を13種類そろえて1種類だけが2枚になります。役満ですが十三面待ちの時は、ダブル役満になることもあります。
■国士無双(コクシムソウ) 面前のみ 役満
国士無双に関して詳しくは下記サイトをご覧ください。
麻雀の国士無双はどんな時にねらうべきか?上がるための必要知識とは
3-4-7.字一色(ツーイーソー)
字一色は、雀頭と全ての面子を字牌だけでそろえる役になります。副露をしても成立します。
■字一色(ツーイーソー) 面全・副露 役満
3-4-8.清老頭(チンロウトウ)
清老頭は、一九牌だけで、雀頭と全ての面子をそろえる必要があります。副露をしても役は成立します。
■清老頭(チンロウトウ) 面前・副露 役満
3-4-9.小四喜(ショウスーシー)
小四喜は、風牌で3つの面子と雀頭をそろえる必要があります。副露をしても役は成立し、残りの面子は決まりはありません。
■小四喜(ショウスーシー) 面前・副露 役満
小四喜に関して詳しくは下記サイトをご覧ください。
麻雀の小四喜(ショウスーシー)を狙うべき配牌とその基本情報はコレだ
3-4-10.大四喜(ダイスーシー)
大四喜は、4面子全てを風牌でそろえる必要がある役です。ルールによっては、ダブル役満としていることもあります。
■大四喜(ダイスーシー) 面前・副露 役満
大四喜に関して詳しくは下記サイトをご覧ください。
4.流し満貫の間違いとポイント
流し満貫の間違いは、役そのものが採用しているかどうかになります。本文中でも説明をしていますが、流し満貫はローカル役です。
ローカル役といっても、他のローカル役よりも採用度は高くなっています。知名度も高いので、公式ルールだと思っている人もいるようです。
採用度が高いといっても100%ではありません。対局前に採用の有無を確認しておくことが、ドラブル防止にもつながります。
また、流し満貫を役満だと勘違いしている人もいるようです。ローカルルールなので、一概には決められませんが、基本は満貫です。
出現率はかなり低いのも特徴です。そもそも狙う方も少なく、副露されてしまえば不成立というのも理由のひとつです。
流し満貫を狙う際は、鳴かれないような順番で捨てて行く事がとても大切です。
5.まとめ
流し満貫は、悪い配牌で捨て牌も么九牌ばかりです。そこで、最後に上がるという流れは、誰でも経験してみたいものです。
流し満貫を否定はしませんが、積極的にねらうのはオススメしません。やはり、通常の役をつくってこその麻雀だと思います。
なんとなく序盤から1.9字牌を捨てていたら、中盤に「もしかすると狙えるかも!」と気が付く。これぐらいの感覚でも全く問題はありません。
特に初心者の方は、できるだけ役をつくることを覚えていくべきです。偶然できるような役よりも、自分の得意な打ち筋を作る方が上達も早くなります。
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