バカ売れ名著「科学する麻雀」確率論で高い成果が出た11のテクニック~vol.21

どのような打ち方にも長所短所があります。だから麻雀は難しいのです。

ではどう打つと一番結果が残せるのか?これはデータを取らないと分かりません。現在の麻雀はネット上で展開されていることもありデータ的に麻雀が研究されています。

今回は麻雀を確率論で説いた「科学する麻雀」をもとに、「どうすれば一番結果を残せるか?」に焦点を合わせて解説していきます。今回の内容はすべて重要ですがその場の状況判断で使い分けることが大事です。

1打1打に自分の知識と状況判断から導いたベストな選択をどこまでしていけるかが大事。自分の気持ち(上がりたい気持ち)のコントロールもして下さい。セオリー通りに打ってツキに左右されない麻雀を打つことも大事です。

読むことでひとつの状況判断の材料になる知識を手に入れることが出来るはずです。あくまでも知識としてお役立て下さい。

vol1-vol25

 

 

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1.麻雀を確率論で説いた名著「科学する麻雀」とは

2004年に「科学する麻雀」(著者とつげき東北)という本が出版されました。これは当時の麻雀界に激震が走ったと言っても過言ではありません。

それまでの麻雀本はあくまでも著者自身の経験則から導いた内容の本が多かったのです。今でももちろん多いですが、この本は違いました。従来の麻雀論にはなかった、徹底した数理的・統計的な考察に基づく麻雀戦術論でした。

著者 とつげき東北
1976年兵庫県生まれ、2001年、東北大学工学部通信工学科卒業。2002年北陸先端科学技術大学院大学情報科学科中退。大学在学中の1999年にインターネット麻雀「東風荘」でデビューするや圧倒的な実力を発揮し、同年「システマティック麻雀研究所」をウェブ上に立ち上げ科学的な麻雀を説く。

膨大なデータ収集と緻密な解析にもとづく理論は次々と従来の定説を塗り替え、ネット雀士のカリスマ的存在となる。
現在は国家公務員として中央官庁に勤務。

また発売と同時に、この本をめぐり大論争も起こりました。当然のように麻雀プロ達の間で賛否両論が出たのです。3つを紹介します。

麻雀はそんなに薄っぺらか?
井出洋介(麻雀連合代表)
ネット麻雀はデータ量が多いという点でそれを利用した統計的数字には、確かに説得力があるかもしれない。
 しかし、東風荘、しかも不特定多数による、1ゲームごとに組み合わせが違う戦いの場というのが、一般の麻雀(お互いを知っており、しかも同じ組み合わせで半チャンを何回も打つ戦い)とは性格の違うものであることも確か。こうした試みは意義深いが、その戦術的結論がすべてに通用するほど、麻雀は薄っぺらいものではないと思っている。

私も井出洋介先生に同感です。麻雀とは、その場況においてその対局者、点数状況、に応じてどう選択するのがベストかを思考し決定させなければいけないと思うからです。

競馬の本命買いと一緒?
麻雀漫画の作者、青山 広美さんのコメント

僕が読んで思ったのは、競馬で言えば、本命を買い続けるのが一番というのと同じ理屈じゃないのか、ということ。間違ってはいないが美しくない。
また、すべてのプレイヤーが同じ利益を追求することが前提になっているような印象。

現実には目的とか効用は各自バラバラで均質になることは無いはずだし、そこがゲームの面白さのおおきな要素になっていると思うのだが。

素直に脱帽します
長村大(元最強位、デジタルの申し子)
彼の言うことは正しい。圧倒的に正しい。「東風荘」というかなり特殊なルールのデータなので実践とは・・・なんてありきたりな反論もできるけれど、まあ些細なことだろう。
彼は「今後最強雀士が現れるならネットから」と語る。確かにそうかもしれない。だけど盲牌したり、相手の挙動を観察したり、顔色をうかがったり、懐具合を心配したり。
そういう無駄かもしれないことも、確実に麻雀の楽しみ方のひとつではある。そういうことが「存在」することは覚えておいてもらいたい。

麻雀の知識としては持っておいて損はありません。データ的な知識ももちろん重要だと思います。知識は多い事に越したことはありません。

今回はこの「科学する麻雀」から抽出した大事なポイントをまとめて解説していきます。きっとあなたの麻雀スキルの向上に役立つはずです。

2.「先制リーチはテンパイ即リーチ」に関するポイント2選

2-1.手変わりを待つな

先制リーチとは誰もリーチをかけていない状況でのリーチ宣言をいいます。

マチは悪くても先制リーチは相手の手の進行にかなり大きな影響を与えます。追っかけリーチに負けてしまうことがありますが、気にしないで実行しようというものです。

うまく手変わりして手を高く仕上がることよりも損をする事のほうが圧倒的に多い。即リーチ!するべきだと説明しています。

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但し、単騎マチはよほど出アガリの期待できるマチ牌でない限りダメ。

1種類の特定の牌がくる確率は4÷136=3%である。3%×33=99だから約34回ツモらないとその牌はひけない計算である。

つまりどういうことか?下図を見て下さい。下図ではが来れば今以上の手になります。しかしこの3種類12枚を引く確率を言っているのです。

1種類で3%ですから3種類では3倍で9%になります。あくまでも平均値ですが12回ツモらなければ引くことはできないことになります。そのために先制リーチの優位性を捨てるべきではないとしています。引けない牌を待つのは無意味であり、即リーチをかけた方が得策であるということです。


また著書では、序盤ではマンガンテンパイでもリーチするべきだとしています。先制攻撃はたいへん強い攻撃であり、麻雀技術のかなりの部分を占めていると。

そしてリーチをかけると3人が捨てる牌の打ち1枚が危険牌だという統計もあります。つまりひとりが攻めてきて二人がベタ降りです。なのでマンガンあってもリーチが正解という訳です。

両面ならもちろんですが、カンチャン、ペンチャンであってもそこそこの上がり率だと言っています。上がり率が上がる分放縦率も下がるという結果になります。

しかし注意して欲しいのは麻雀の強者とやっている場合です。簡単には振り込んではもらえず、当たり牌を押さえられて上手く使われ追いかけリーチをかけてくるのが強者です。むやむにカンチャンリーチなどはやはり注意するべきだと考えます。

そういった悪系リーチであっても出やすい待ちというのがありますから、その場合には即リーチしても良いと思います。

先制リーチのポイント

かなり手変わり種類が多く、序盤でかなり早い手じゃない限り、即リーチ!相手の手の進行を止める優位性を知ろう。

2-2.先制リーチしない例外

A.ダマでハネマン以上ある場合はリーチしない

一般的に13巡目でダマで良計テンパイした場合に上がり率は70%以上あり、リーチをすると40%台に落ちる。なのでダマが効率的である。

一般的にはリーチをかけることにより少し上がり率は低くなると考えていて良いと思う。その分得点が高くなる事と、相手にプレッシャーをかける意味でリーチをかける訳です

B.ダントツTOPの場合はダマで安く簡単にアガリ、局を進行させたほうが良い

前述しましたが、得点を多く望まないケースではリーチをかけないで上がり率を高めた方が良いということです。

c.チートイツは6400あればリーチしない

地牌待ちや、スジひっかけになっていれば数牌でのリーチも悪くありません。

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3.リーチへの対処に関するポイント5選

3-1.基本的にはノーテンなら降り

降りることは大変重要で、「正しく降りているかどうか」である。上級者ほど振り込むことなく降りることができる。「自分が上がれない時は失点をいかに防ぐか」というのが麻雀である。

リーチに対しては、降りるか攻めるかの判断があって、降りるなら基本的にはベタ降りすべきである。また攻めるなら最大限に攻めるべきである。

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またリーチ者が終盤まで上がれない状況が続いた場合には、かなりの牌が場に捨てられていることになります。そうなればかなりの数の安全牌を確認することが出来るはずです。

その終盤において自分が上がる、もしくは流局後のテンパイを目指すことは重要です。その場合でも振り込まないことを忘れないで欲しい。

3-2.リーチ者の点数を見積もる

相手の点数をどう見積もるか? 統計上の平均だが、

子なら6000点、親なら8000点と考えて良い。自分のマチが良形なら相手の半 分の収入が見込めれば勝負して可。悪形なら相手と同等の収入がなければ勝負してはいけない。

この場合の収入とは、供託などの点棒も入れて良い。勝負するかどうかの判断はその牌が危険かどうかの判断ではない

麻雀の待ちで良形、悪形とは

良形とは、両面、シャンポン(字牌含む)、タンキ(字牌)です。
悪形とは、良い順にペンチャンスジ待ち、シャンポン(字牌無)、カンチャンスジ待ち、カンチャン28待ち、カンチャン37待ち、カンチャン456待ちとなる。
ペンチャンスジ、カンチャンスジ待ちは追いかけリーチが入ると状況がかなり変わる。

3-3.絶対に振り込まないとは(ベタ降り)

よくスジにひっかかってしまったとか、字牌でロンされてしまったとか、そういった失点も極力さけることができなければ勝負に勝つことはできません。

配牌時にたいしたことのない手(アガレそうにもない手)であっても、中途半端に手を進めて牌効率に従い進めていくと、中盤以降にインシャンテンになることはよくあります。心理的には上がりたくなります。

そして危ない牌を切ったときに高得点ダマテンとか、スジ引っ掛け先制リーチにロンされてしまうことがあります。  

麻雀は4人で打つゲーム、配牌から序順にかけての段階でアガリに向かうべきかできるだけ早く判断し、上がってもしょうがないとか、安い手やバラバラの手の場合は遊びながら安全牌を残しながら振り込まないように適当に打つ事も大事なのです。

そうすることによってかなり失点を防ぐことができます。 そしてリーチなどで攻められているときは最後数順で目標をテンパイに切り替えてテンパイ料を稼ぐことも大事。

しかし成績上位と流局時テンパイ率は負の関係にあると言っています。強者ほど強くテンパイにこだわらないものであると。

この点に関してはあくまでも統計上の話です。3-1章でも書きましたが、私は、強者ほど振り込まないで上がり、またはテンパイさせているものだと感じています

ベタ降りに関する私の見解

リーチの対処としてベタ降りすることは簡単だと思っています。しかしそれでは持ち点を増やすことはできません。いかに安全牌を切りながら振り込まないで、自分が上がる、もしくはテンパイ料を獲得するかがポイントです。

3-4.最大限に攻めるとは?

下図を見て下さい。

今リーチがかかっています上図のようなテンパイですはリーチ者の現物です。現物のを切ってシャンポン待ちにするか、危険牌のを切ってリャンメン待ちにするかの選択です。

この手を上がると決めたなら迷わずを切って攻めです。それがドラだとしてもです。

なぜか?※追っかけリーチをした場合には切りの後も続々と危険牌は引いてくるものです。上がると決めた以上どんな危険牌も切ることになります。これではなんのためにだけ止めたのかわかりません。切りは放縦率はそんなに変わらないのに、両面からシャンポンへと和了率だけ半分に下げた形になります。

もちろんでロンされるかもしれません。ここで言っているのは確率の問題です。それに動じない気持ちが大事である。相手のマチはあくまでもわからないのです。

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最大限に攻める場合のポイント

間違って欲しくないのは、最大限に攻めるとはあくまでも上がると決めた場合のことです。自分がトップ目の場合や、相手が親、自分の手が安い場合など状況では考える必要があります。

3-5.相手の当たり牌は読むな!

よく中級者に「なっ6,9ピンだろ絶対これだと思ったんだよなぁ」なんて終わったあとに発言する方がいますが、その方に「なぜ2,5ピンマチでないと言えるのですか?」と質問したくなります。

そんなのはほとんどの場合タマタマ自分の手の中に6,9ピンがあって通っていないから切れなかっただけのことである。麻雀のゲームの性格上当たり牌を読むというのは不可能なのです。

読みに関する私の見解は!

当たり牌を読んでもそうそう当たるものでもありません。リーチ者の現物と比較的安全な牌を捨てながら、危険牌を手の内で使いテンパイさせると言った方が良いでしょう。

4.「科学する麻雀」流トップを取るためのポイント4選

4-1.テンパイの平均11巡目を目指す

つまり前半での状態で11順目にテンパイが難しそうであれば積極的に鳴いてOK

手が良くて間に合いそうであれば鳴くのは我慢。11順目に意識をもて!自分の手が悪ければ他がテンパイしていることも普通にあるということ。

私の見解は!

統計上の上がり率から導いているわけです。11巡目を意識すると全体的に鳴きが早く、そして多くなります。鳴けばどうしても手が狭くなります。もう少し終盤まで考えた大局観での打ち方でも負けない気は致します

4-2.鳴かれそうな役牌は絞らない

序盤で※トイトイや※ホンイツなど仕掛けが入っている場合1枚の役牌を捨てるかどうかだが、かまわず捨てろ!持ってるかどうか分からない役牌をしぼるのは自分が1牌分損をすることになる。

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大三元でを鳴かれた場合でも、そうそうにを捨てろと言っています。ポンされてしまうことは確率的には少ないということです。を掴んだ自分だけが損をするだけだとしています。確かにそうかもしれませんがこれには驚かされました!

もしも鳴かれて高そうな手になっていったらその時には振り込まないように考えれば良い。ポンされるだけならかまいません。しかしオーラスなど自分がトップでこのまま静かに終わりたいときはそういう牌を親に鳴かれたらやっかいな時は誰かが切るまで切らないこと。しぼる!

私の見解は!

場況により鍵となる牌ですが、ポンされるだけなら構わないとしています。それはその通りだと思います。ロン牌になる前に捨てることも大事です。しかし、それは自分が上がりに向かっている場合での話になります。自分の手がバラバラでとても上がれそうにない場合には捨てるべきではないと思います。

4-3.配牌からの切り順はあるの?

① 孤立した1,9牌 ②オタ風牌 ③役牌  

基本的にはこの順であるが、一枚切られた役牌は合わせて落して良い 。また、役牌が3枚あって1枚を切る場合は鳴かれたくない牌から早めに切る。

これには全く同感です!

鳴かれたくない牌とは、東場の他者のダブトン牌と南場の他者のダブナン牌である。これらの牌は自分がダブトン、ダブナンの場合はもちろん一番大事にします。

しかし他者のダブトン、ダブナン牌は相手がその牌を重ねる前に切るのが重要である。

4-4.相手へ圧力をかけろ!リーチと鳴き仕掛けが大事

例えば強いメンゼン志向の場合がそうですが、鳴きが少ないと相手にはなんの圧力もかけることができません。自分がこのゲームをリードする気持ち。

以前に麻雀のトッププロである土田浩翔さんと対局した時にこのような方のことを毎回参加型と表現されていたのを印象深く覚えています。

強者の条件は下の1.2.3で、圧力とは1と2である。

  1. リーチ率が高い
  2. 2フーロ率が高い
  3. 上記以外の時の放縦率が低い

この3つだという事を知って下さい。 1ハンチャンは平均11.5回、放縦率は強者で12%前後です。つまり1ハンチャンに1.4回のフリコミです。

リーチなど勝負している時のフリコミは仕方がないので、それ以外の時の放縦率を下げることが必須です。しかし、圧力をかけるといっても両面テンパイの安手で振り込んでいてはなんの圧力にもなりません。

どんな場合でも振り込みをしない意識が大事です。

私の見解は!

実際に麻雀をしていれば、リーチと鳴きが多い相手は、すごくやりづらい感じがするものです。しかしケースバイケースでこれは判断して決めるのが良いと思います。「科学する麻雀」では相手への圧力を押していますが、少なくとも私はリーチと鳴きは少ない方かもしれません。

5.チートイツとトイトイの分岐点

これは番外辺的な感じですがよくあるケースなので解説します。

チートイツ以外の役はあるか?例えばタンヤオ、役牌(ドラは関係なし)、あればチートイツ一、二向聴からのポン仕掛けはより有効である。仮にトイトイにならなくても役で上がることができるからである。

チートイツ一向聴とは残り9枚を待つわけだがこれは決して良い状態ではない。ポンして圧力をかけた方が良い但しどのトイツも残り2枚ずつなのだから枚数に注意しなければいけない

トイトイへと移行した場合に、よく見ると2枚が捨てられているトイツもあるからです。あとから気が付いたのでは遅いですから、確認しておく必要があります。

チートイツ二向聴
役ありーポンしてトイトイへ
役なしーポンはだめ(安すぎ)

チートイツ一向聴
役ありーポンしてトイトイへ
役なしーポンはだめ(安すぎ)
役なしドラありーポンしてトイトイへ

私の見解は!

何かひとつでもアンコになっている場合にはトイトイへ移る場合があります。しかし、チートイツからすべてを鳴いてのトイトイへの移行は私は今はあまりしません。

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6.まとめ

どうでしょうか、著者がすべてネット上の対戦結果から得たデータをもとにした結論です。これには気づかされることも多く、当時の私は2.3回繰り返し読んだものです。

現在ではこれもひとつの知識として頭にいれ、状況判断の際に役立てています。

その程度で良いかと思います。麻雀に強くなるための本は多く出ています。そういったいろんなノウハウを取り入れて自分流を作ることが大切だと感じています。

知識に翻弄されてはいけませんが、積み重ねることで必ずあなたの麻雀は強くなるはずです。それではポイントをまとめておきます。

  1. 先制リーチはテンパイ即リーチ
  2. 手替わりする確率は非常に低い
  3. リーチ者への対応はノーテンならベタ降り
  4. 攻めるなら最大限に攻める
  5. 鳴かれそうな役牌は絞らない
  6. 配牌からの切り順は① 孤立した1,9牌 ②オタ風牌 ③役牌
  7. 強者ほど、リーチ率、2副露率が高く、相手への圧力を重視
  8. 強者ほど、攻めていない場合の放縦率が低い
  9. チートイからトイトイへの移行は役牌とドラがあれば可

 

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