麻雀の流局とは、1局の勝負で4人のうち誰も上がることができなかったことをいいます。
麻雀では流局になればその局は終了です。その時、点棒が支払われるケースと支払われないケースがあります。流局の種類と支払われる点棒について知りましょう。
知ることで麻雀ゲームの流れを掴むことができます。覚えて欲しいのはどんな時に点棒が増えるかです。この仕組みは、麻雀でトップを取ることにも繋がりとても重要だと言えます。
また
「流局時に親はどうなるのか?」
「オーラスの場合はどうか?」
これも初心者によくある疑問のひとつです。これらについても解説していきます。
1.麻雀の普通の流局について
通常の流局について解説します。最後の牌をツモをした人が牌を捨てて、その牌で誰も上がらなければ流局になり終了です。テンパイ(あと1牌で上がれる状態)なら「テンパイ」と言って、手牌を前に倒します。
テンパイならノーテン(テンパイでないこと)の人から点棒をもらう権利があります。これをノーテン罰符と言います。
1-1.麻雀流局時のノーテン罰符で順位が変わる!
ノーテン罰符はテンパイの人数によって受け渡しが違います。1000点から3000点の点棒が動き、それによって順位が変わることもありとても重要です。どんなやり取りかをまずは覚えましょう。
■誰もテンパイしていない場合
点棒の移動はありません。
■1人がテンパイの場合
ノーテンの3人は1000点ずつテンパイの人に払います。テンパイの人は3000点の収入になります。
■2人がテンパイの場合
ノーテンの2人は1500点ずつをテンパイの2人に払います。テンパイの人はひとり1500点の収入になります。
■3人がテンパイの場合
ノーテンの人は1000点を3人に支払います。テンパイの人は1000点の収入になります。
■4人がテンパイの場合
点棒の移動はありません
以上がノーテン罰符の支払いになります。テンパイが1人だけの場合は3000点とやや高めの収入になります。なのでこれを狙って形式的なテンパイ(後述1-3章)を狙うこともあります。
ここで重要なのは支払いした方は、1000点のマイナス。ひとりテンパイの方は3000点プラス。つまり4000点の差がついたということです。この感覚を常に持っていることも麻雀には大切です。
1-2.麻雀の親の連荘について
流局時に親がテンパイだった場合、親の連荘は継続します。その時親は積み棒(もしくは場棒)というものを表示しなくてはいけません。表示するだけですので、親が流れたら戻ってきます。
積み棒の表示方法は簡単で下図のように百点棒を1本親の右側に置くだけです。1度親が連チャンすれば1本場、もう一度連チャンすれば2本場と増えて行きます。
再度の流局で親がテンパイしていない場合は、次の親の場所で3本置くことになります。この時の積み棒の百点棒は、その次の親が出すのです。
出すといっても表示させるためだけのもので、この百点棒が誰かに取られるということはありません。全自動卓では積み棒のボタンが点灯するために、百点棒は出す必要がないのです。
少し理解ができないかもしれませんね。下記のサイトで詳しく解説しました。
これはその数によって上がった人がボーナスを貰える大切なものです。ボーナスは1本につき300点です。
親は連荘することができれば有利になりますので、連荘を狙います。でも親だからといって必ず上がれるとは限りません。なのでこの場合も形式テンパイというものを狙うこともあります。
これはたとえオーラスであっても同じです。「流局時に親がテンパイしているかどうか?」このことで決まるのです。
つまりオーラス時に親がテンパイしていれば、親の連荘。そうでなければゲームセットになります。
1-3.形式テンパイについて
形式的なテンパイについて解説します。形式テンパイとは上がるために必要な役は無いが上がりの形を作ることです。
あと4回か5回でツモが終わり、上がる可能性が低い場合は狙ってみるのも良いでしょう。ポンやチーでテンパイまで作ることができれば、ノーテン罰符をもらうことができます。
注意したいのは形式テンパイを狙って、他の人に振り込み(ロンされること)をすることです。終盤は誰かがテンパイである可能性が高いので、振り込む危険も高くなります。
2.麻雀の流局ってツモはどこまでするのか?
ツモが無くなるのは王牌(ワンパイ)までです。王牌とはドラを表示する牌の山のことで、2段の山が7列、合計14牌あります。
王牌の14牌の数は一定です。なのでカンがあった場合はある作業が必要になります。カンをした人はリンシャン牌を王牌下図①からカンをするたびにツモリます。
その手順は簡単です。カンを何回しても王牌は必ず14枚残すと覚えて下さい。14枚残すところまでツモれば流局となります。
■カンについてもっと詳しくは
初心者がよく間違える!麻雀の3つのカンの種類とその手順がわかる全情報
3.麻雀の途中流局について
流局には途中流局があります。それぞれ四風連打、九種九牌、四カン流れ、4人※リーチ、3人上がりです。四風連打と九種九牌以外はあまり見ることのない珍しいものです。それぞれ解説していきます。
途中流局の場合に親の連チャンはどうなるのか?については、四風連打と九種九牌に関しては、一般的に親は連チャンすると覚えておいて良いと思います。それ以外は親流れとなります。
すべて決め事になります。そもそも途中流局すべてなしというルールもあります。
3-1.四風連打
最初の捨て牌が全員同じ風牌だと流局します。この時4人全員の第一打は、純粋な第一ツモからの第一打でなくてはいけません。風牌とは字牌の東南西北の4牌で、このうちのどれかが第一巡目にすべて捨てられることを四風連打といいます。
例えば親が西を捨てて、それに続くように子も西を捨てて、全員が西を捨てたのならその局は流局になります。つまり配牌か第一ツモで西を全員が持っていないとできません。
親は連荘にならず次の人に流れますので、子にとっては流局がメリットになることもあります。自分の配牌があまり良くないのなら、流局を選択するほうがいいでしょう。
※親は流れずに連荘するのが一般的です。
■風牌についてもっと詳しくは
知らないと恥ずかしい麻雀の風牌とは?場風・自風・客風の完全理解版
3-2.九種九牌
親の配牌、または子の第一ツモをした時に流局にできることがあります。九種九牌といって、数牌の1と9そして字牌が9種類あれば完成です。
「九種九牌です」と発声して手牌を前に倒し、流局にすることできます。
しかし1と9と字牌が9種類あるのは、そんなに悪い配牌ではありません。役満である※国士無双に近い形です。国士無双は1と9と字牌を13種類集める役で、九種九牌はあと4種類ツモることができれば完成という状態です。狙ってみるのもいいでしょう。
※九種九牌は親の連荘になるのが一般的なルールです。
■九種九牌についてもっと詳しくは
麻雀の九種九牌の疑問にお答え!親と子の違いと親の連荘について
3-3.四カン流れ
カンが4回あったら流局になります。ただこれには例外があり、一人が4回カンをすることはできます。それは四カンツという珍しい役満で、めったに見ることはできません。
※四カン流れの場合は、親は次の人に流れます。
3-4.4人リーチ
4人がリーチをかけると流局になります。麻雀で4人がメンゼン(鳴きが無いこと)でテンパイ(あと1牌で上がれる状態)まで行くのは珍しいので、4人リーチで流局するのはあまり無いことです。
※親は次の人に流れるのが一般的です。
3-5.3人上がり
1人の捨て牌に3人がロン上がりすることです。ルールによっては「トリプルロンあり」といって、認められていることもあります。ほぼ見ることがないものですので、起こったときに「トリプルロンあり?」と確認するといいでしょう。
※親は次の人に流れるのが一般的です。
4.麻雀流局時のよくある間違い
流局時に積み棒を表示するのを忘れないようにしましょう。親の右側に必ず100点棒を置く必要があります。単なる表示ですから、親が変われば自分に戻して下さい。
積み棒は1本300点のボーナスです。高価とは言えませんが、これをないがしろにしていては麻雀は上達しません。
点棒の収入は、以下の2点になります。どちらも大切です。
- 自分が上がること
- 流局時にテンパイすること
また表示に置いて、積み棒を出し忘れることがよくあります。他の人はちゃんと指摘してあげましょう。
自分が上がったときも自分で請求することが大切です。細かいことかもしれませんが、たった数百点でトップが変わることもあります。ちゃんと請求しましょう。
5.まとめ
流局について説明しました。流局にはツモが終わる通常の流局と、途中で流局する2つがあります。
通常の流局はツモが王牌まで行って終わることです。カンがあれば最後のツモが変わりますので注意が必要です。
途中流局は5種類ありますが、頻度にかなり差があります。四風連打と九種九牌だけ覚えておけば問題ないでしょう。
流局は動きの少ない静かな結末です。ドラマは次の局で起こるかもしれません。嵐の前の静けさを味わいましょう。
流局時には親が一番最初に手牌を倒すテンパイ・ノーテンの意思表示をするそうですが、それってなぜなのですか?
お問い合わせありがとうございます。
ご質問の件にお答えします。
まずはこのルール
流局時、「親からテンパイとノーテンを宣言する」というものです。
テンパイであれば開けるし、ノーテンであれば伏せるです。
また
基本的なルールとして
「親の上がりOR親のテンパイで連チャン。それ以外はゲーム終了」とします。
おっしゃるルールがなかったとしますね!
こんなケースを想像してみて下さい。
オーラス時
親は鈴木さんでトップで持ち点34000。
続いて私が2着で持ち点33500。
するとこの局が流局。
私がノーテンだと先に宣言。それを知った鈴木さんは、本当はテンパイなんですが「ノーテンです」と主張。
そうすることでゲームが終了し、自分がトップになるからです。
つまり鈴木さんにとって、私が「テンパイORノーテン」かはとても重要。
ですから、もし私が先にテンパイと主張すれば、鈴木さんもテンパイだと主張すればいいのです。
こんな風に私の「テンパイORノーテンの宣言」を待っている状態ができることになります。
ちょっと変な空気というか、時間ができますね。
ですからオーラスの流局時は、「親からテンパイとノーテンを宣言する」というルールがあります。
NPO法人健康麻雀グループ
理事長 河原健治